
ラノベ作家の杉井ヒカルが、同僚作家であるニホンオオカミの末裔・葉隠イヅナや座敷童・つばさらの身に降りかかる問題を解決する連作短編。主人公の名前が名前だけに「メアリ・スーな現代退魔戦記・業界ネタもあるよ!」な小説か? と思わせておいて、実は葉隠イヅナと主人公の絡みがメインのラブコメ小説。ツンデレなイヅナと主人公の会話はなかなかいい感じです。特にラスト、消え行くイヅナを引き留める為に主人公が打った手、そこから「あとがき」への流れはちょっとホロリとしました。
勿論ラノベ業界ネタも多数有って、分かる人には面白いのですが、まぁ別に分からなくても十分面白いです。
詳しくは「ネタ満載な「ばけらの!」元ネタ解説一覧」(blog「平和の温故知新@はてな」より)を参照されたし……つーかみんな良く「葉隠イヅナ」=「支倉凍砂」とか分かるなぁw どっちもファンだったけど全然気が付かなかったww まぁ、分からなくても十分楽しめたって事で。
【総評】:ストーリーの重厚さとかドラマの熱さよりも、キャラの掛け合いの面白さやラブコメ成分、メタ発言等を楽しむライトなノベルです。気軽に楽しめる一冊ですが、だからと言ってオチが弱いとかも無いです。これは是非みんなに読んで貰いたい一冊です。ホントだよ! 主人公の名前が作者本人だからって全然痛くないよ!!
評価は文句なしに☆☆☆☆☆。
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