生きてるだけで精一杯。
SS戦闘記録
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 戦国時代研究に軍事学の視座を持ち込む、と言う着眼は面白いと思う。と言うか、面白いが故に誰でも思いつきそうだし、それでも誰もやってないって事は相当大変なんだろうなぁ……自分も中国史に軍事学持ち込もうとして爆死したしwww 20世紀半ばのヨーロッパでも、歴史学者が「軍事史やります!(キリッ」って言ったら師匠に絶縁されそうになって、慌てて「べ、別に右翼になるわけじゃないです! 心は飽くまで共産主義者です!!(意訳)」とか手紙を送って陳弁に務めたとか何とか。虚覚えですが。
 まぁ、そんな中でも一冊の本を出した筆者の努力はなかなか他人には計り知れない物があるのだろうと拝察し、先ずは賛辞を送りたい。

 で、内容は北条氏の関東支配を資料としながら、戦国大名の軍制は個別の領主が個別の雑兵を率いて小型の戦闘団を作って戦ったという従来の見方を否定し、戦時には個別の雑兵はそれぞれ騎兵は向こうに集まれ、弓兵はあっちの旗の下に行け、槍兵はこっちと兵種毎に分割・再編成していたと主張する。このくだりは非常に面白く、説得力にも満ちていた。北条軍を旧弊な軍隊と馬鹿にする人は、目ん玉ひん剥いてよーく読んどくようにw

 しかし、その後がちょっと頂けない。
 本書では後半は「そうやって近代化した北条氏や東国の諸大名がどうして織田・徳川・豊臣の近畿政権に負けたのか?」と言う話になるのだが、その理由は「戦いまくって指揮官クラスがバタバタ死に、それを抜擢しまくりで補充した結果、いつの間にか精強な部隊になってました(てへぺろ」って……いや、その「戦いまくって」を可能にした理由とかシステムを知りたいんですがwww 近畿の経済力です、と言うのが多分一番しっくり来るんだろうけど、それじゃ東国で「先進的な」土地システムや軍制を作っていた北条氏は、結果として全然先進的でもないし有能でも無くなってしまいます。冒頭であんなに熱心に研究してたのにwwwひでえwwwww
 まぁ、このへんは今後の研究課題なのかも知れませんので、此れを以って本作にダメ出しはしませんが。

【総評】:当時の軍隊の実像が見えてくる、いい一冊だったと思います。戦国大名軍隊における「武士」の在り方に、部隊指揮官と精鋭部隊の兵士と言う2つの道があり、これは矛盾するものではなく別個に屹立していると言う話とか、ホント面白かったですし。歴史ワナビーは是非手元に置いておいて欲しい一冊です。

 ……べ、別に贔屓の北条氏が多く取り上げられているから言ってるわけじゃないですよ?(ぉ
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