生きてるだけで精一杯。
SS戦闘記録
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 2003.06.30.早川書房刊、ハヤカワ文庫JA所収。
 著:小川一水/イラスト:幸村誠
粗筋……
 土木工事のエキスパートである御鳥羽総建に、巨大レジャー企業エデンの天才令嬢・桃園寺妙が持ち込んだのは、何と月に結婚式場「第六大陸」を作りたいと云う驚愕すべき依頼であった……民間企業による月面開発は果たして成功するのか? 小川流「土建屋SF」の精髄が、今此処に!
 ぶっちゃけ、SF小説はツマラン。中でも宇宙開発モノは酷い、目も当てられない。作中、中国政府の月面基地に行った妙がいみじくも云っているように、宇宙開発モノと云うのは、どれも宇宙飛行士の苦難基地建設の困難さ、乃至は自分の考えた突飛な発明の自慢大会に終わって仕舞っているからだ。 
 SF門外漢の小官としては、面白い話や楽しい話、興味深い話が聞きたくてSF小説を手に取るのに、目くじら立てて踏ん張ってるオッサン数式の羅列を見せられても、宇宙飛行士と学者のオナニーショーくらいにしか見えないのである。噛み砕いて云えば、「あーあー、分かった分かった。で、アンタら宇宙でナニしてんのさ? そんなに辛かったら地球にいれば? 海岸掃除の仕事なら山程あるぞ!」って感じで少しも心に残らないのである。
 しかしその点、この「第六大陸」は「普通の人がどうしたら宇宙に行くか?」と云う動機付けの観点から練り直されており、単なるSF小説の枠を越えたリアルさを我々に提示してくれており、宇宙開発に全く興味の無い小官をして「宇宙、行っても良いかも?」と思わせる非常に秀逸な小説となっている。退潮が懸念される日本の宇宙開発に必要なのは、教育の見直しや予算の確保よりも、人々を宇宙に駆り立てるSF小説なのかも知れない。

総評:イデオロギー丸出しの世界設定(日本のナショナリズムは素朴な平和主義に変わったって……北朝鮮が隣に居る限り無理な相談なんですが。って、良く読んだら北朝鮮の動きが描かれて無いしw 消えちゃったのかな? あと、イスラム諸国とやらと戦ったアメリカの大統領はマスメディアの圧倒的な攻勢に晒されたにも関わらず、大差で余裕の再選をしましたが、何か?)に辟易するのは日本人なら仕方が無いですが、政治臭い話はそこだけで後は良質のSFが展開されますので、何とかそこを突破して最後まで読んで見て下さい。得る物は有る筈です。
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